【4月26日 AFP】山梨県富士河口湖町で、観光客に人気の富士山の撮影スポットに「目隠し」が設置されることになった。

 26日にAFPの取材に応じた町の職員によると、同町ではどこからでも富士山が見えるが、この場所はコンビニエンスストアの後ろに富士山が見える点が「とても日本的」だという評判が広まり、主に外国人観光客の間で人気のスポットとなった。

 だがコンビニ周辺はごった返し、集まった観光客は交通標識や警備員による再三の警告を無視。コンビニ近くの歯科医院は無断駐車や、撮影目的で屋根に登られる被害にも遭っている。

 こうしたことから富士河口湖町では目隠しの設置に踏み切った。早ければ来週にも高さ2.5メートル、幅20メートルほどの黒いネットが張られるという。

 職員は、ごみを置き去りにしたり、交通規則を無視したりといったルールを守れない一部の観光客のために、こうした措置が必要となることは残念だと語った。

 新型コロナウイルスの世界的流行が収束したことをきっかけに、日本を訪れる外国人観光客の数は増えている。同時に、オーバーツーリズムの問題や観光の際のマナーの問題が目立つようになった。

 無断撮影などが問題になっている京都・祇園地区では最近、私道の通り抜けをめぐり対策を強化。また富士山では今夏から混雑緩和のために登山者の数を制限し、一部登山道での1人2000円の通行料徴収が決まった。(c)AFP