ソウル市内の大学病院の専攻医専用空間=写真は記事の内容とは関係ありません(c)NEWSIS
ソウル市内の大学病院の専攻医専用空間=写真は記事の内容とは関係ありません(c)NEWSIS

【04月23日 KOREA WAVE】韓国京畿道城南市盆唐の大学病院で、呼吸器アレルギー内科のA教授(女性・50代)が、腸閉塞で突然死亡した。現場の医師の体力が限界を越えた、という指摘が相次いでいる。

今年2月に専攻医が集団離脱して以降では、先月の釜山大学病院眼科教授に続き、現職医大教授の二つ目の死亡事例になる。医師の間では「ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領の無理な医師増員がきっかけとなり、働き盛りの50代の教授が亡くなった」「彼を殺したのは政府だ」などの強い反応が上がった。

A教授は20日、腸閉塞が発生して緊急手術を受けた。人工心肺装置「ECMO(エクモ)」による措置を受け、他の病院に転院したが、息を引き取った。A教授所属の病院関係者は「A教授はこの日、当直には入っていなかった。死亡原因や詳しい経緯は公開しないでほしい、という遺族の要請があった」と話した。

この日午後、大韓医師協会のノ・ファンギュ元会長は、自身のフェイスブックで「もう無理をするな。何のために、誰のために無理をしているのか」とつづり、遺憾の意を表した。

医師らのコミュニティでは「50代の年齢で、昼間に外来診療をし、当直まで入っていれば、健康に異常が生じるのは当然だ」などの声が上がった。50代の「古参」教授たちが、専攻医に代わって当直に入らざるをえない現状に注目した記述も多かった。

一方で「状況を見守る国民の方が病気になってしまう」「彼らの死は、医療大混乱を招いた政府の責任だ」「メディアは医療独裁政権に抵抗するべきだ」などの注文が相次いだ。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News