【4月13日 AFP】スペインサッカー連盟(RFEF)の暫定会長を務めているペドロ・ロチャ(Pedro Rocha)氏は12日、連盟を揺るがす汚職スキャンダルの捜査対象に置かれ、名誉失墜したルイス・ルビアレス(Luis Rubiales)前会長の後を引き継ぐ立場が疑問視される状況となった。

 次期会長の筆頭候補であるロチャ氏はこの日、ルビアレス氏が捜査されている汚職疑惑の証人として、スペイン・マドリード郊外の裁判所に出廷した。しかしながら、裁判官はロチャ氏の供述を差し止め、汚職事件の捜査対象に置いた。

 裁判所は声明で、「(裁判官が)けさ、ペドロ・ロチャ氏の手続き上の立場を証人から捜査対象に変更することに合意した」と説明し、「疑われている犯罪の分類、および彼(ロチャ氏)が供述する次の日時はまだ決まっていない」と述べた。

 一方、3日にドミニカ共和国からスペインに帰国した直後に、汚職疑惑に関連した捜査の一環で一時逮捕されたルビアレス氏は、29日に証言台に立つことになっている。

 ルビアレス氏が昨年辞任したことを受けて、副会長から暫定会長に昇格していたロチャ氏は、早ければ15日にも正式に会長に就任するとみられている。

 スペインメディアによると、他の候補者であるカルロス・エレーラ(Carlos Herrera)氏とエバ・パレラ(Eva Parera)氏がRFEFのメンバーから最低限必要な21人の推薦を集めることができなかった一方で、ロチャ氏には107人からの推薦があるという。

 スペイン警察は3月、連盟をめぐる汚職疑惑やその他の犯罪に関連し、マドリードの連盟本部とルビアレス前会長がグラナダ(Granada)に所有する不動産を含む11か所を家宅捜索した。

 当局は2018年以降に締結した連盟の契約を調査しており、その中にはスペイン・スーパーカップ(Spanish Super Cup)をサウジアラビアで開催するためにルビアレス前会長が署名した契約も含まれている。(c)AFP