【4月12日 AFP】中国政府は12日、米ワシントンで開催された前日の日米比首脳会談を非難し、南シナ海(South China Sea)における自国の活動は「合法的」だと主張した。

 中国外務省の毛寧(Mao Ning)報道官は定例会見で、「中国は関連各国によるブロック政治の操作、他国に対する挑発や対抗計画、他国の戦略的安全保障や利益を損なういかなる行動にも断固反対する」と述べた。

 初となる日米比首脳会談は11日、領有権争いが続く南シナ海で中国とフィリピンの船舶が衝突を繰り返し、紛争拡大の恐れが強まる中で行われた。この席でジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は、南シナ海でのいかなる攻撃からもフィリピンを防衛することを約束した。

 毛報道官は「域内の他の国々を排除するような閉鎖的な集団の関与も断固反対する」とも批判。「日本とフィリピンはもちろん他の国々と正常な関係を築くことができるが、この地域に派閥的対立を招き入れるべきではない」と米国をけん制。「これが中国に対する理不尽な中傷や攻撃でないとしたら、いったい何なのか?」と強く非難した。

 中国はフィリピンを含む東南アジア諸国の主張を無視し、南シナ海ほぼ全域の領有権を主張している。毛報道官は「東シナ海(East China Sea)と南シナ海における中国の行動は適切かつ合法的であり、非難されるいわれはない」とも付け加えた。(c)AFP