【4月11日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領と岸田文雄(Fumio Kishida)首相は10日、ホワイトハウス(White House)で会談し、覇権主義的な動きを強める中国を念頭に、防衛分野での連携を刷新・強化することで合意した。

 両首脳は、在日米軍の指揮系統の枠組みを強化することで一致。これは、1960年代以降で最大の変革となる。米軍と自衛隊が、中国による台湾侵攻など脅威が顕在化した場合により迅速に対応できるようにするのが狙い。

 バイデン氏は会談後の共同記者会見で「同盟発足以来、最も重要な刷新」となると述べた。

 また両首脳は、日米にオーストラリアを交えた3か国の防衛協力に航空分野を加えることで合意。日米の合同演習に英国の参加を仰ぐことでも一致した。

 一方でバイデン氏は、日本との協力強化はあくまで防衛的なものであり、「特定の国、地域における特定の脅威を狙ったものではない」と付言した。

 それに対し岸田氏は、台湾海峡(Taiwan Strait)での「平和と安定」に言及。「いずれの地においても力や威圧による一方的な現状変更の試みは絶対に受け入れられない」と述べた。(c)AFP/Danny KEMP