【4月10日 AFP】サッカーフランス・リーグ1、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)のルイス・エンリケ(Luis Enrique)監督が9日、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2023-24)準々決勝第1戦のFCバルセロナ(FC Barcelona、スペイン)戦に向けた前日会見に臨み、バルセロナのシャビ・エルナンデス(Xavi Hernandez)監督よりも自身の方がバルセロナの価値観に近い人間だと主張した。

 今季からPSGの指揮を執るエンリケ監督は「スタッツと獲得したトロフィーを見れば、間違いなく私の方がバルサ流をよく体現している。他の人の意見は違うかもしれないが」とコメントした。

 エンリケ監督は現役最後の8年間をバルセロナでプレーし、1997年には決勝でPSGを下して欧州カップウィナーズカップ(UEFA Cup Winners' Cup)を制した。監督としては2014年から2017年までバルセロナを率い、1シーズン目にチャンピオンズリーグ制覇を含む3冠を達成。バルセロナでは指揮官として当時選手だったシャビ監督のことを指導し、現役時代にはチームメートとしてともに過ごした。

 対するシャビ監督は現役時代にバルセロナで500試合以上に出場し、2021年に指揮官として古巣に戻ると、昨季リーグ優勝を果たしたが、今季限りでの退任を発表している。

 エンリケ監督は「指導者としてのシャビについては知らないと言わざるを得ない。知っているのはチームメートや選手としてだけだ」と述べ、「バルサのことや所属選手のことはよく知っているが、それがアドバンテージになるかは知らない」と続けた上で、「あちらでの経験があるから、気持ちの部分では大きな意味のある試合だ」と話した。

 またエンリケ監督は、2016-17シーズンのチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦のPSG戦で、バルセロナを有名な大逆転勝利に導いている。バルセロナは第1戦を0-4で落としたところから、第2戦を6-1で制して勝ち上がった。

 それでも監督は、今回の一戦は特別だと認めつつ、「結局のところ、私はプロフェッショナルだ。バルセロナは好きだが、PSGにいられてうれしいし、自分の仕事とチームのことを考えなくてはならない。私には、このクラブにトロフィーをもたらす力があると思っている」と話している。(c)AFP