【4月10日 AFP】米中西部ミシガン州で2021年に当時15歳の少年が発砲して4人を死亡させた銃撃事件で、オークランド(Oakland)郡裁判所は9日、少年の両親に禁錮10年と15年を言い渡した。米国で子どもが起こした学校銃撃事件で、保護者が過失致死罪で有罪となったのは初めて。

 デトロイト(Detroit)北郊にあるオックスフォード高校(Oxford High School)で2021年11月30日、生徒だったイーサン・クランブリー(Ethan Crumbley)受刑者が銃を発砲。生徒4人を死亡、7人を負傷させた。現在17歳になったイーサン受刑者は、終身刑に服している。

 事件の直前にイーサン受刑者に銃を買い与えたとして、母親のジェニファー・クランブリー(Jennifer Crumbley)被告(46)は禁錮10年、父親のジェームズ(James Crumbley)被告(47)は禁錮15年を言い渡された。本刑には、未決勾留期間の2年4か月が算入される。

 犯行に使用されたシグザウエル(SIG Sauer)製9ミリ拳銃について、ジェニファー被告は、事件の数日前、ジェームズ被告が早めのクリスマスプレゼントとしてイーサン受刑者に買い与えたと供述。ジェニファー被告は翌日、イーサン受刑者を射撃場に連れて行ったという。

 両被告は、イーサン受刑者が描いた暴力的な絵を見て懸念した教師に学校に呼び出され、カウンセリングを受けさせる必要があると助言されたが、連れて帰ることを拒否したとされる。イーサン受刑者は教室に戻ってしばらくしてトイレへ行き、リュックサックの中に隠していた銃を取り出し、30発以上発砲した。

 米国では若年層が関与した銃撃事件が多発しており、子どもに銃を手にする機会を与えた保護者を罰するべきだという圧力が高まっている。(c)AFP/Chris Lefkow