【4月11日 Xinhua News】中国福建省寧徳市に本拠を置く福建寧徳核電はここ数年、原子力発電所の運営でデジタル化、スマート化を加速させている。設備の巡回検査、点検修理、スマート研修などでデジタル技術を十分に活用し、第一線の技術者の作業効率を大幅に高め、原発運営の安全と信頼性を効果的に保障している。

 正確さを期す原発の日常点検修理では、これまで大量の紙の文書が使われ、文書の確認だけで半分の時間を費やし、効率が低かった。

 そこで同社の研究開発スタッフはスマート点検修理・デジタル化管理プラットフォームを開発。拡張現実(AR)ヘルメットを利用して、現場とシステムセンターをリアルタイムでつなぎ、点検修理過程を記録することにも成功した。

 ARヘルメットは現在、巡回検査、スペアパーツの検品、非常訓練、研修などでも使われている。

 原発内の各設備の運転状況をより包括的に把握するため、研究開発スタッフは3年の努力によって、ライブ・ツインプラットフォームを構築。技術者はいつでも各設備の状態を知ることができるようになった。

 次の段階では、3Dモデリング技術を組み合わせ、より視覚的に設備の状態が分かるようにするという。同社の潘烽(はん・ほう)メンテナンス担当副チーフエンジニアによると、ライブ・ツインプラットフォームと3Dモデリング技術を組み合わせることで、設備の外観だけでなく、3Dモデリングを通じて、実際の内部の3D情報も確認できるという。(c)Xinhua News/AFPBB News