【4月8日 AFP】約1年前に南アフリカを出発した英国人男性が7日、チュニジア最北端アンジェラ岬(Cape Angela)に到着し、アフリカ大陸を走って縦断するという挑戦を完遂した。

 約1年かけてアフリカ大陸縦断を成し遂げたのは、英ワージング(Worthing)出身のラス・クック(Russ Cook)さん(27)。1万6000キロ以上に及ぶ挑戦では途中、体の痛みやビザ(査証)のトラブルに見舞われた他、強盗被害にも遭った。

 アフリカ大陸縦断の全道程を走った人は、他にはいないはずとクックさんは自負する。

 クックさんは昨年4月22日、南アフリカの大陸最南端を出発し、ゴールまでに16か国を通過した。距離にするとフルマラソンを385回走ったことになる。351日間での総歩数は1900万歩以上に上った。

 道中、山間部や熱帯雨林、サハラ(Sahara)砂漠を越えた。サハラ砂漠では日差しと高温を避けるため、夜間に走った。

 アンゴラでは銃を持った強盗に襲われた。アルジェリアではビザの問題で挑戦が中止に追い込まれそうになった。

 クックさんは挑戦を通じて寄付を募り、慈善団体「ランニンング・チャリティー(Running Charity)」と、西サハラ(Western Sahara)のサハラウィ(Saharawi)難民問題の啓発活動を行う「 サンドブラスト(Sandblast)」のために総額55万ポンド以上(約1億円)を集めた。

 最終日に向け「何キロでもいいから一緒に走ろう」とX(旧ツイッター)のフォロワーに呼び掛けていたクックさん。合流した多数の支持者らと共にゴールした。(c)AFP