【4月8日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)でのイスラエルとイスラム組織ハマス(Hamas)の戦闘は7日で半年となり、犠牲者数は過去のそれぞれの中東戦争の死者を大幅に上回った。死傷者数の独自検証は不可能だが、各当局が公表した被害の実態をAFPが集計した。

■イスラエル

 昨年10月7日のハマスの越境攻撃では、民間人を中心に1170人が死亡。うち76人は外国人だった。

 犠牲者全体の3分の1は治安維持関係者で、兵士306人、警察官60人、治安機関シンベト(Shin Bet、シャバク)のメンバー10人。

 イスラエル軍は今月7日、戦闘開始以降、兵士約600人が死亡したと発表。このうち260人は、昨年10月27日以降のガザ地上侵攻で死亡したとしている。

 イスラエルが占領下に置くパレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)では、兵士、入植者、民間人を含め、イスラエル人の死者は17人。

 イスラエル北部でも、レバノンのイスラム教シーア派(Shiite)組織ヒズボラ(Hezbollah)の越境攻撃で、民間人8人とイスラエル兵が10人死亡した。

 さらに、ハマスに拉致された約250人の人質(外国人含む)のうち、今なお129人がガザで拘束されているが、軍はこのうち34人がすでに死亡したとしている。

 軍によれば、昨年10月7日以降、ガザから発射されたロケット弾は9100発。

 軍に動員された予備役は30万人に上り、このうち17%が女性。

■パレスチナ

 ガザ保健当局は、イスラエルの報復作戦によってガザでは3万3175人が死亡、大半は女性と子どもだとしている。

 ハマスは、戦闘員の死者数については公表していないが、イスラエル側は、旅団長5人と大隊長20人を含め、少なくとも1万2000人の戦闘員を殺害したと主張している。

 一方、ヨルダン川西岸のラマラ(Ramallah)を拠点とするパレスチナ自治政府の保健省は、西岸では少なくとも459人のパレスチナ人が死亡したとしている。

 これに対しイスラエル軍は、西岸での軍事作戦で「420人のテロリストを殺害した」と主張。ガザでは、3万2000か所の標的を攻撃したと説明している。