【4月8日 AFP】2019年の米大リーグ(MLB)、ワールドシリーズでワシントン・ナショナルズ(Washington Nationals)の優勝に貢献し、シリーズ最優秀選手(MVP)に輝いたスティーブン・ストラスバーグ(Stephen Strasburg)投手が7日、現役引退を発表した。

 現在35歳のストラスバーグは、2022年6月からマウンドに上がっておらず、完全復活ができなかったことを引退の理由に挙げた。

 ストラスバーグは「きょう、私は愛するこのスポーツからの引退を発表する」と明かし、「復帰を何度も試みたが、けがの影響でもうメジャーリーグレベルに戻るのは難しいと悟った」と述べた。

 ストラスバーグは2009年のドラフト全体1位でナショナルズに入団すると、翌年にMLBデビューを果たし、通算では113勝62敗、1723三振、防御率3.24の成績を残した。2019年のヒューストン・アストロズ(Houston Astros)とのワールドシリーズでは2回先発してどちらも勝利投手となり、チームも下馬評不利な中で4勝3敗で王者となった。

 しかしこのときの輝かしいパフォーマンスを最後に、キャリアは暗転した。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で短縮された2020年シーズンは2回、2021年も数回の登板にとどまり、その後に首の付け根から腕にかけての神経と動脈、血管が圧迫されて痛みや手のしびれを引き起こす「胸郭出口症候群」の手術を受けたが、復帰を目指した2022年シーズンもわずか1回先発しただけで、再び負傷者リスト(IL)入りしていた。(c)AFP