【4月3日 AFP】ラグビーオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)で歴代最多の153試合出場を誇り、輝かしいキャリアを送ったサム・ホワイトロック(Sam Whitelock)が2日、所属クラブのシーズンが終わる6月をもって現役を引退すると発表した。

 現在35歳のホワイトロックは、2011年と2015年にラグビーW杯(Rugby World Cup)で連覇を経験した。昨年のW杯フランス大会ではチームが1点差で南アフリカとの決勝に敗れ、史上初のW杯3回制覇は逃したが、決勝でも交代でフィールドに立ち、自身が持つW杯出場試合数の最多記録を26戦に伸ばした。

 W杯後は、フランス・トップ14のセクシオン・パロワーズ(Section Paloise)に2年契約で加入。今年は代表に復帰するとのうわさもあったが、引退を選ぶことになった。

 オールブラックスの発表文で、ホワイトロックは「妻と子どもたちと今後について少し話をした結果、ラグビー選手としての章を終わらせるときが来た」と明かした。

「長年プレーした選手であれば、意欲が衰えることはない。人生の次の段階へ進むときが来たというだけだ」「簡単に出した結論ではないが、自分自身と妻、3人の子どもたちにとって正しいものだ」と説明し、「一番うれしいのは、家族と過ごす時間が増え、子どもたちがスポーツをするところを見たりできるようになることだと思う」と述べた。

 ホワイトロックは2010年のアイルランド戦で代表デビューを飾ると、オールブラックス史上最年少、代表史上最速での100試合出場を達成した。代表出場試合数でも、元ウェールズ代表のアラン・ウィン・ジョーンズ(Alun Wyn Jones)に次ぐ歴代2位となっている。(c)AFP