【4月2日 AFP】ドイツで1日、嗜好(しこう)用の大麻使用を認める法律が発効した。大麻使用が合法化された欧州連合(EU)加盟国としては、最大の人口を擁する国となった。ただ、一部政治家や医療関係者の間では反対論も根強い。

 首都ベルリンのブランデンブルク門(Brandenburg Gate)前では、時計が0時を回り新法が施行されると、集まっていた人々が歓声を上げた。警察によると約1500人がイベントに参加。大麻たばこに火をつけて祝う人も見られた。

 新法では、第1段階として18歳以上の成人は乾燥大麻を25グラムまで所持できるほか、自宅でマリフアナを3株まで栽培することが可能となった。

 7月1日からの第2段階では、「大麻クラブ」で合法的に大麻を購入できるようになる。各クラブには最大500人の会員が登録でき、会員は1月当たり最大50グラムの大麻を入手できるようになる。

 カール・ラウターバッハ(Karl Lauterbach)保健相はX(旧ツイッター)で、大麻合法化について「中毒の緩和、子どもや若者の消費防止、闇市場の撲滅」につながると説明した。

 これに対し医療関係者らは、合法化によって若年層の消費が拡大する可能性があると懸念を表明。専門家は、若年層が大麻を使用すれば中枢神経系の発達に影響が及び、精神障害や統合失調症の発症リスクが増大する恐れがあるとしている。(c)AFP/Sebastien ASH