【4月1日 AFP】テニス、マイアミ・オープン(Miami Open 2024)は31日、男子シングルス決勝が行われ、大会第2シードのヤニック・シナー(Jannik Sinner、イタリア)が6-3、6-1で第11シードのグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)に圧勝し、優勝を果たした。

 シナーはこれが全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2024)とABNアムロ・オープン(ABN AMRO Open 2024)に続く今季3勝目で、4月1日発表の世界ランキングではカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz、スペイン)を抜いて自己最高の2位に浮上することが決まった。

 この日は第1セットの第5ゲームでブレークに成功すると、その後は試合を通じて1本しか相手にブレークポイントを与えない危なげない試合運びを見せ、1時間13分で決着をつけた。これで直近26戦で25勝。敗れたのはBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2024)準決勝のアルカラス戦のみとなっており、絶好調でハードコートシーズンを締めくくった。

 シナーは試合後、「大会が進むにつれて調子が良くなっていった。きょうのパフォーマンスも非常に良かった。状況への対応の仕方を誇りに思う」と話し、「非常に良いシーズンのスタートが切れた。このような開幕は全く予想していなかったし、世界2位になれるなんて信じられない気分だ」と喜んだ。

 一方、敗れた32歳のディミトロフも今大会は準々決勝でアルカラス、準決勝では世界5位のアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)を破って決勝まで勝ち上がり、1日のランキングでは2018年10月以来となるトップ10に返り咲く。

 試合後にはシナーについて「彼はこれ以上のプレーができるのか? 自分には分からない。彼にしか証明できないことだ」と話し、「彼が現時点で世界一の選手だ」と称賛した。

 シナーは2021年大会はホベルト・ホルカシュ(Hubert Hurkacz、ポーランド)、昨年大会はダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev)に決勝で敗れており、三度目の正直でのマイアミ・オープン制覇となった。またマスターズ1000(ATP Masters 1000)では、昨年のナショナルバンク・オープン(National Bank Open 2023)以来となる通算2勝目となった。(c)AFP/Simon EVANS