【3月31日 AFP】ボクシング、WBC・WBO世界スーパーウエルター級タイトルマッチが30日、米ネバダ州ラスベガス(Las Vegas)のTモバイル・アリーナ(T-Mobile Arena)で行われ、挑戦者セバスチャン・フンドラ(Sebastian Fundora、米国)がWBO王者ティム・チュー(Tim Tszyu、オーストラリア)を判定2-1(116-112、115-113、112-116)で破り、空位となっていたWBC王座と合わせて2団体統一王者に輝いた。

 試合は1回にチューがフンドラの顔面を捉える幸先の良いスタートを切ったが、2回に距離が詰まった際、フンドラの肘がチューの額に当たって深くカットするアクシデントがあり、そこから流れが変わった。流血しながらの戦いを余儀なくされたチューに対し、197センチの長身を誇るフンドラはリーチのアドバンテージを生かしながら相手を苦しめ、最後は割れた判定の末に勝利を手にした。

 もともとチューと対戦が組まれていた元ウエルター級世界王者のキース・サーマン(Keith Thurman、米国)が練習中にけがをしたことを受け、アンダーカードの予定から2週間前に急きょ代役に抜てきされていたフンドラは「まずティム・チューが機会をくれたことに感謝している。夢をかなえることができた」と話し、「こういう形で彼と同じベルトを手にし、一緒に歴史をつくれたことを光栄に思う」と続けた。

 対するチューはこれが初黒星。試合後には「目が見えなかった」と流血の影響があったことを認めつつ、「勝った男がたたえられるべきだ」とフンドラを称賛。直前に対戦相手が変更になったことについても「言い訳はない」と話し、再起を誓った。

 戦績はフンドラが21勝1敗1分け、チューが24勝1敗となった。

 同会場で行われたその他の世界戦では、WBC世界フライ級王者のフリオ・セサール・マルティネス(Julio Cesar Martinez、メキシコ)とWBA世界ミドル級王者のエリスランディ・ララ(Erislandy Lara、キューバ)が防衛に成功した。WBA世界スーパーライト級タイトルマッチでは、イサック・クルス(Isaac Cruz、メキシコ)が8回TKOでローランド・ロメロ(Rolando Romero、米国)から王座を奪取した。(c)AFP