【3月31日 AFP】ペルーの捜査当局は30日までに、ディナ・ボルアルテ(Dina Boluarte)大統領が所有する高級腕時計が不正蓄財に当たる疑いがあるとして、同氏の自宅や大統領府を捜索した。ボルアルテ氏は同日、不正を否定し、捜索を批判した。

 テレビで放送された映像には、首都リマにあるボルアルテ氏の自宅ドアを破壊して家宅捜索に当たる当局者の姿が捉えられていた。同氏の腕時計をめぐっては数週間前、汚職を通じて不正に入手した可能性があるとの疑いが浮上していた。

 同氏はこれまでのところ、時計は懸命に働いたことの対価だと述べるだけで、入手の詳細については説明していない。

 家宅捜索中、大統領府に滞在していたボルアルテ氏は「捜索は恣意(しい)的で過剰、脅迫的だ」との声明を発表し、当局を批判した。

 捜索の発端となったのは、今月放送されたニュース番組で、2021年当時、ペドロ・カスティジョ(Pedro Castillo)前大統領政権で開発・社会統合相を務めていたボルアルテ氏が付けていた高級腕時計が取り上げられたことだった。

 元弁護士のボルアルテ氏は、公務員の給与でどのようにして高給腕時計を購入できたのかとの質問に対し、18歳から懸命に働いてきた結果だと主張している。(c)AFP