【3月27日 CGTN Japanese】中国中部の湖北省黄石市中級人民法院(裁判所)は26日午前、中国サッカー協会の陳戌源前会長に対して一審を言い渡す公判を開き、収賄などの疑いで起訴された陳前会長に無期懲役刑と政治権利の生涯剥奪、個人財産の全没収、不正に得た賄賂を法に基づき追徴して国庫に納める判決を言い渡しました。

 審理によれば、陳前会長は2010年から2023年にかけて上海国際港務集団総裁兼会長、中国サッカー協会再編成準備グループの責任者、中国サッカー協会会長などを歴任し、職務上の権限と地位で得た条件を利用して、13年間に約217回にわたって8103万元(約17億円)の賄賂を受け取りました。これまで賄賂によって得られた金銭は全て追徴されました。

 陳前会長は被告人として裁判において罪を認め、最終陳述では10秒間にわたり90度の角度で頭を下げて中国全国のサッカー愛好者に向けて「大勢のファンに対し、面目ございません。この場で全国のサッカーファンの皆様に公開で謝罪いたします。サッカーファンの皆様、申し訳ございませんでした。この場でお詫び申し上げます。サッカーファンのお許しをいただければ幸いです」と謝罪しました。

 黄石市中級人民法院は、「陳被告は収賄の罪を犯した。極めて巨額であり、国のサッカー事業に深刻な損害を与えた。ただし、400万元(約8200万円)分の収賄は未遂だった事実が確認されたこと、発覚後は自らの犯行を事実通りに供述したこと、取り調べ機関も掌握していなかった犯罪事実を自ら進んで供述したこと、さらに他人の犯罪行為を明らかにしたことは評価する。また、罪を認めて不正に入手した資産を積極的に差し出した点なども考慮すれば、法に基づいて刑を軽減することができる」と表明しました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News