【3月25日 AFP】テニス、マイアミ・オープン(Miami Open 2024)は24日、男子シングルス3回戦が行われ、アンディ・マレー(Andy Murray、英国)は7-5、5-7、6-7(5-7)でトマス・マハッチ(Tomas Machac、チェコ)に敗れ、自身にとって「テニス面でのホーム」と語る街へ別れを告げた。

 今季中の引退を示唆している36歳のマレーは、第3セット終盤に足首を痛めて治療を受けながらも試合を続行し、マッチポイントをしのいで決着をタイブレークへ持ち込んだが、5-3から逆転を許して3時間28分の激戦を落とした。

 2度の優勝を誇るこの大会への出場が今回で最後だとマレー本人が分かっていることも相まって、試合はおそらく今大会ここまでで最も見応えのある、熱のこもった内容になった。マレーも粘り強さと技術が詰まり、さらには気持ちの入った彼らしいプレーを披露したが、この1年で初となる1大会中の3連勝は逃した。

 試合を終えたマレーは「もちろん残念な終わり方だが、素晴らしい観客と素晴らしい雰囲気の中で、非常に競った試合ができた」と話し、「勝利まであと2ポイントだったのは確かだが、公平に見れば、相手も何本かビッグショットを決め、非常に大胆なテニスをしていた中で、きょうはそれが報われた形だ」と振り返った。

 マレーは近年、オフシーズンの練習をマイアミで行うことが多く、この地域に大きな愛着を抱いているという。「マイアミは自分のキャリアでも特別な場所。テニス面でのホームになっている。この場所で練習や準備を多くこなしてきたし、この街が大好きだ」と語ったマレーは、コートを去る前に、長時間の試合を通じて自身を後押しし、声援を送った観客に感謝を示した。

「素晴らしいサポートだった。観客の中にはもちろん米国人も、英国人も、さらにはラテンアメリカの人も多くいるが、みんなテニスを愛し、いつも本当に最高の応援をしてくれる」

「だからきょうは他の大会よりも、コートを去らなくてはならないことに、少し感傷的になった」 (c)AFP/Simon EVANS