【3月20日 AFP】モルドバ政府は19日、東部の親ロシア派支配地域トランスニストリア(Transnistria)にロシア大統領選の投票所が設置されたことに抗議し、ロシア大使館員を追放したと発表した。

 トランスニストリアの議会は先月末、モルドバによる圧力からの「保護」をロシア議会に求める決議案を採択。17日にはモルドバの反対にもかかわらず、ロシア大統領選の投票所が数か所に開設された。

 トランスニストリアのロシア系住民はソ連崩壊後、「沿ドニエストル・モルドバ共和国」分離独立を宣言。ロシアが現在、約1500人の部隊を駐留させているが、国際社会はモルドバの一部と見なしている。

 親ロシアは当局によれば、トランスニストリアには約20万人のロシア系住民が暮らしている。

 モルドバ外務省は。ロシア大使を呼び出し抗議した後、ロシア大使館の職員1人を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)と宣言し、国外追放する」とテレグラムで発表した。

 モルドバ政府は首都キシナウでのみ、ロシア大統領選の投票所開設を許可していた。(c)AFP