【3月19日 CGTN Japanese】 中国東部・浙江省寧波市寧海県に住む漁師の尤さんは18日、付近の寧海湾で「怪魚」を捕らえました。尤さんが港に戻ると、多くの観光客や釣り愛好家がこの「怪魚」を競って撮影しました。しかし、この魚の正体が分かる人はいませんでした。

 網に横たわった風変わりな「怪魚」は頭部が太く短く、頭部の両側と下あごには多数の発達したひげのようなものが生えていて、背びれには長いとげがありました。口を開いたり閉じたりするので、鋭い歯も見えました。顔はどう猛に見えますが、体は大きくなく、重さは500グラムにも満たないようでした。

 漁を30年も続けている尤さんは、写真を撮る時は刺されないよう注意しなければならないと呼びかけました。この魚のとげに刺されると肌が腫れ、焼けつくような激しい痛みを感じます。その耐え難いほどの痛みは数日間も続くとのことです。

 魚は「オニダルマオコゼ」という名の非常に凶暴な魚でした。オニダルマオコゼは岩礁域や海藻が茂る場所を好み、カムフラージュが得意で体色を周囲の環境の色に合わせることができます。食べ物は主に甲殻類、小魚、小エビなどです。

 寧海湾は象山港の端に位置し、東部沿岸では珍しい静かな港湾海域です。ここ数年は地元政府が海洋生態環境の保護に力を入れており、休漁期の設定や、増殖のための放流制度など政策の実施に伴い、ますます多くの野生魚類が寧海湾で姿を現すようになりました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News