【3月16日 AFP】イスラエル軍は15日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)北部で前日、人道支援物資を待つ住民に発砲したのは「パレスチナ人の武装集団」だと発表し、イスラエル兵によるものだとするガザ当局の主張を否定した。

 イスラム組織ハマス(Hamas)が実効支配するガザ地区の保健当局は15日朝、ガザ市内の環状交差点で前日、支援物資を受け取ろうと集まった群衆にイスラエル軍が発砲し、20人が死亡、155人が負傷したと発表した。AFPの記者は現場で、複数の遺体と負傷者を確認した。

 だがイスラエル軍は、14日にガザ市で支援物資を待つ住民に発砲したのは、「パレスチナ人の武装集団」だったと主張。武装集団が銃撃を続けるうちに、「群衆がトラックから(物資を)略奪し始めた」と述べた。死者数には触れなかったが、「多くのガザ住民がトラックにひかれた」と述べた。

 さらに、「わが軍の運用体制および現場の部隊(陸軍)について検証した結果、支援物資を待つガザ住民に対する戦車からの砲撃や空爆、銃撃はなかったことが判明した」と述べた。(c)AFP