【3月16日 AFP】サッカースペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)は15日、アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)とFCバルセロナ(FC Barcelona)の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2023-24)の試合前にビニシウス・ジュニオール(Vinicius Junior)に向けられた人種差別的な侮辱に関して、告訴状を提出したと発表した。

 クラブは公式声明で「レアル・マドリードは、われわれの所属選手であるビニシウス・ジュニオールに向けられた人種差別的で憎しみに満ちた侮辱に関連する憎悪と差別の犯罪について、国家検察へ告訴状を提出した」と述べた。

 今回の告訴は、13日に行われたチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦のインテル(Inter Milan)戦を前に、アトレティコのサポーターがホームスタジアムの前で人種差別的暴言を叫んでいる動画が、ソーシャルメディアに上げられたことを受けてのものとなっている。

 またレアルは、12日に行われたバルセロナとナポリ(SSC Napoli)との一戦を前に、バルセロナの仮本拠地エスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニス(Estadi Olimpic Lluis Companys)でも、同様の人種差別的な暴言が聞かれた可能性があると主張している。レアルは、犯人特定のため防犯カメラ映像の検証を要請している。

 ビニシウスは14日、X(旧ツイッター)に「私がいない試合でも起こる悲しい現実」とつづり、チャンピオンズリーグや欧州サッカー連盟(UEFA)に対し、措置を講じるよう求めた。(c)AFP