【3月15日 AFP】イタリアで運転免許証が失効した103歳の女性、ジュゼッピーナ・モリナリさんが、無保険の車で深夜、友人に会いに出掛けたところを警察に検挙された。

 午前1時ごろ、北部エミリアロマーニャ(Emilia Romagna)州フェラーラ(Ferrara)近郊にある人口1万3000人の町ボンデーノ(Bondeno)で、危険な運転をしている車があるとの通報が警察に寄せられた。

 パトカーで現場に出動した警官は「運転手の生まれ年を確認して、非常に驚いた」という。

 警察によると、モリナリさんは1920年生まれだった。「103歳だが今も車に乗り、友人に会うためにボンデーノまで運転できている」と述べたが、この日は夜間、暗闇で方向感覚を失い、道に迷ったとみられている。

 また、モリナリさんの免許は2年前に失効していた。イタリアでは80歳以上のドライバーは2年ごとの健康診断と免許更新を義務付けられている。
 モリナリさんは罰金を科された後、警察に送られて帰宅した。だが、家でじっとしているつもりはないようだ。

 モリナリさんはフェラーラの地元紙に、イタリアのブランド「ベスパ(Vespa)」のスクーターを買うつもりだと語った。それまでは自転車に乗って友人を訪ねるつもりだという。

 ボンデーノ出身のフェラーラ市長、アラン・ファブリ(Alan Fabbri)氏は、モリナリさんの生き方を称賛。フェイスブックに「これほどの強さを内に秘めた人は滅多にいないし、私自身の老後に希望を与えてくれる!」と投稿した。(c)AFP