【3月11日 AFP】韓国は11日、大学医学部の定員引き上げに反発して退職届を出し、職場を離脱した研修医のうち約4900人に対し、医師免許停止に向けた行政処分手続きを開始した。

 韓国政府は先月、医師不足と高齢化対策として、大学医学部の定員引き上げを打ち出した。これに対し、医師らは医療の質の悪化を招くと反発。先月20日からストライキを開始し、医療現場は混乱に陥っている。

 政府は研修医らに職場に戻るよう命じ、従わない場合は法的措置を行うとしている。ただ、最新データによると研修医全体の93%に当たる約1万2000人が職場を離れたままとなっている。

 保健省は11日、医師免許停止に向けた第一行程として、「3月8日付けで、研修医4900人以上に(通知を)送付した」と記者らに明かした。

 政府は先に、ストライキを続ければ医師免許を3か月停止すると警告していた。この処罰の影響で、研修医は専門医の資格取得が少なくとも1年遅れることになる。

 保健省担当者はまた「行政手続きが完了するまでに職場復帰すれば、政府は研修医の事情を考慮する」と述べ、処分回避の可能性について示唆した。(c)AFP/Kang Jin-kyu