【3月11日 AFP】オランダ・アムステルダムで10日、国立ホロコースト(Holocaust、ユダヤ人大量虐殺)博物館の開館式典にイスラエルのイツハク・ヘルツォグ(Isaac Herzog)大統領が出席することに抗議するデモが行われた。

 式典は博物館近くのシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)で行われた。デモはそこから1キロに満たない場所で実施された。主催者には、パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)での即時停戦を求めるユダヤ人団体も含まれていた。

 コンサルタントの女性(25)は「(ヘルツォグ大統領が)いるべき場所はここには一つしかない。それは(戦争犯罪を裁く)国際刑事裁判所(ICC、ハーグ)だ」と語った。

 ヘルツォグ氏の移動ルート沿いには、「ICCへの迂回(うかい)路」と書かれたプラカードが並べられた。

 ヘルツォグ氏は式典で、博物館は「憎悪と反ユダヤ主義、人種差別がもたらした恐怖を忘れるな、そして二度とそれを増長させるなという明確で力強いメッセージ」を発信するものだと指摘。一方で、ガザに拉致された人質の「即時かつ安全な帰還」を訴えた。

 式典にはウィレムアレクサンダー国王(King Willem-Alexander)も出席した。一般公開は11日に始まる。(c)AFP/Julie CAPELLE