【3月10日 AFP】9日に決勝が行われた24F1第2戦サウジアラビアGP(Saudi Arabian Grand Prix 2024)で、18歳にしてデビューを飾り7位に入ったフェラーリ(Ferrari)のオリバー・ベアマン(Oliver Bearman)について、元王者のデイモン・ヒル(Damon Hill)氏が「スター誕生だ」と称賛した。

 正ドライバーであるカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)が虫垂炎にかかったため、8日朝に代役を言い渡されたベアマンは、これがグランプリ初出場で、フリー走行も1回しか経験していない状況の中、ベテランドライバーかのような落ち着きを見せてポイントを獲得した。

 ベアマンはフェラーリと英国選手史上の最年少デビューで、F1全体でもマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)とランス・ストロール(Lance Stroll)に次いで、3番目の若さでの初出場だった。

 1996年に年間優勝を果たしたヒル氏は自身のX(旧ツイッター)に「スター誕生だ。直前での飛び入りで、今回のような難コースで、いろいろなことのあるフェラーリでの出走だったにもかかわらず、大きなプレッシャーに耐えてしっかりと走りきった。驚きだ」と書き込んだ。

 各チームの代表や他のドライバーもベアマンに温かい言葉をかけ、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のジョージ・ラッセル(George Russell)とルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)はレースを終えたベアマンを祝福し、マシンから出てきたところでハグを交わした。

 本人は「少し疲れた」と振り返り、「見てわかると思うけど、最高の状態じゃない。夢のようなレースだったし、最後まで全力で走った。攻めているときの速さに驚いたし、ラップを重ねるごとにスピードが上がっていった」と話した。

「信じられなかった。特に最後はあの二人(マクラーレン<McLaren>のランド・ノリス<Lando Norris>とメルセデスのハミルトン)が後ろにいて、気が気じゃなかった。ミラーをずっと確認しながら全力で走っていたよ。だけどすごくエキサイティングで楽しいレースだった」 (c)AFP