【3月8日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)が8日、国際女性デー(International Women's Day)に合わせて公表した報告書によると、女性器切除(FGM)を受けた上で生存している少女や女性(サバイバー)の数が世界で2億3000万人を超えた。

 FGMには小陰唇や陰核(クリトリス)の一部または全部の切除、縫合による膣口の狭小化などが含まれる。FGMには出血や感染症のリスクがある他、不妊症、妊娠合併症、死産、性交痛といった長期的結果につながるリスクもある。

 ユニセフは、FGMが一般的に行われている31か国を対象に調査を実施。地域別に見たFGMサバイバーの数は、アフリカが1億4400万人以上と最も多く、次いでアジアが約8000万人、中東が約600万人だった。

 全体的にサバイバー数が増加しているのは一部の国の人口増加によるところが大きいが、その他の国ではFGMが減少傾向にある点を報告書は強調している。

 例えばシエラレオネでは、FGMサバイバーが15~19歳の全女性に占める割合が、30年間で95%から61%に減少した。エチオピア、ブルキナファソ、ケニアでも大幅な減少が記録されている。

 一方、FGMサバイバーが15~49歳の全女性に占める割合が多い国は、99%のソマリアを筆頭に、ギニアの95%、ジブチの90%、マリの89%と続いている。(c)AFP/Amélie BOTTOLLIER-DEPOIS