【3月8日 CNS】国際絶滅危惧種であるカモの一種「コウライアイサ」が2007年11月に中国中部の江西省(Jiangxi)鷹潭市(Yingtan)龍虎山(Longhushan)で発見された。それ以来、森を守る護林員の肖冬祥(Xiao Dongxiang)さんは、17年間欠かすことなく春節(旧正月、Lunar New Year=今年は2月10日)を森で過ごした。

「今年の春節は大晦日から旧正月3日目まで毎日監視地点に行きました」と肖さんはいう。

 コウライアイサは警戒心が強く、至近距離で観察することは難しい。このため、肖さんは、毎年コウライアイサが見つかる河川近くの監視ポイントに事前に迷彩ネットを設置している。肖さんは「昨年12月8日には、コウライアイサ57羽を撮影することができました。これは龍虎山がコウアライサにとって安定した生息地であることを証明しています」と話す。

 肖さんは過去17年間にわたり、コウライアイサの写真数十万枚を撮影し、詳細な観察日記を続けた。コウライアイサの数、活動パターン、生活習慣などを詳細に記録したのだ。

 これがコウライアイサに関する最初の研究であり、直接的な情報になった。地元の仲間たちは愛情を込めて彼を「カモ司令官」と呼ぶ。その甲斐あって2023年11月には、龍虎山が国家林業草原局の「陸生野生生物の重要生息地リスト」に選ばれている。(c)CNS/JCM/AFPBB News