【3月7日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は6日、新シーズン開幕から競技外の騒動が続いているF1は「極めて重要な局面」を迎えていると語った。

 F1では前週末の開幕戦バーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2024)を前に、レッドブル(Red Bull)のクリスチャン・ホーナー(Christian Horner)代表による不適切行為疑惑が問題となった。今週に入ると、国際自動車連盟(FIA)のモハメド・ビン・スレイエム(Mohammed Ben Sulayem)会長が昨年のラスベガスGP(Las Vegas Grand Prix 2023)で使用されたコースを認定しないよう関係者に指示していたと報じられ、5日にはFIAが同連盟のコンプライアンス委員会が報道を「精査」していると発表している。

 ハミルトンは今週行われる第2戦サウジアラビアGP(Saudi Arabian Grand Prix 2024)を控えた取材で、現在の状況について「外から良く見えないし、中から見ても良くない」と述べ、「世界に何を見せ、どう対応するかという点で、極めて重要な局面にある」と発言。「透明性が非常に大切になる。前進が見られることを期待しているし、このような形で一年が進まないことを願っている」とした。

 また英BBCは今週、昨年のサウジアラビアGPで、フェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)にペナルティー消化中のピットストップで違反があったとして科された4位降格の処分がすぐに撤回され、アロンソが3位に復帰したのは、ビン・スレイエム氏の介入があったからだとする内部告発を伝えた。

 当時3位に一時繰り上がっていたメルセデスのジョージ・ラッセル(George Russell)は報道を受け、「私たちはすべての事実を確認し、完全な透明性を確保したい」「私たちはレースをするためにここにいる。皆、公平で公正な競争の場を望んでいる」と語った。

 一方、アストンマーティン(Aston Martin F1)のアロンソは「トラックの外での話題があまりにも多いのは、トラックの上で起きていることがあまり面白くないからだ」と主張。レッドブル一強の状況を指し、「直近のGP72戦で勝っているのは一台。3年間ほとんど独占状態だ」と述べた。(c)AFP