【3月5日 AFP】欧州連合(EU)欧州委員会(European Commission)は4日、米アップル(Apple)が音楽ストリーミング市場でEU競争法(独占禁止法)に違反したとして、約18億ユーロ(約2900億円)の制裁金を科すと発表した。

 EUが競争法違反でアップルに制裁金を科すのは初めて。欧州委は、スウェーデンの音楽配信大手スポティファイ(Spotify)の訴えを受け調査していた。アップル側は不服を申し立てる方針。

 欧州委は、iPhone(アイフォーン)メーカーのアップルがアプリ開発者に対し、より安価な競合サービスに関する情報を利用者に提供するのを禁じ、自社のアップストア(App Store)以外のサービスへの乗り換えを阻害したと認定。競争法違反に当たると判断した。

 欧州委が同法違反で科した制裁金としては、過去3番目に高い金額となった。

 競争法違反の基本的な制裁金は4000万ユーロ(約65億3000万円)だが、欧州委のマルグレーテ・ベステアー(Margrethe Vestager)上級副委員長(競争政策担当)は、アップルのような巨大企業にとっては「駐車違反切符」程度にしかならないため、「抑止」効果を狙って大幅に加重したと説明した。(c)AFP/Raziye Akkoc