【3月4日 AFP】シンガポールのエドウィン・トン(Edwin Tong)文化相は4日、米人気歌手テイラー・スウィフト(Taylor Swift)さんを招聘(しょうへい)し「ジ・エラズ・ツアー(The Eras Tour)」公演の自国開催を実現するために拠出した補助金は、臆測ほど高額ではないと主張した。

 トン氏は議会で、「補助金の額をめぐりネット上で臆測が飛び交っているが、言われているほど高くはない」と発言。「事業に関する守秘義務があるため、具体的な金額や条件は明らかにできない」とした上で、推計ではテイラーさんの公演による経済効果は、補助金額を上回ると主張した。

 シンガポールで2日に始まった6回公演のチケットは完売し、国内外から約30万人の動員が見込まれている。だが、近隣諸国には東南アジアではシンガポールのみで開催されることを快く思っていない見方もある。

 報道によると、タイのセーター・タウィーシン(Srettha Thavisin)首相は、シンガポールが東南アジアでの単独公演開催を実現するため、スウィフトさん側に1公演当たり最高300万ドル(約4億5000万円)を提示していたと、プロモーター側の話を引用する形で発言したとされる。フィリピンの議員もシンガポールを批判している。

 この問題をめぐりトン氏は、補助金が独占契約につながったとの見方を否定。シンガポールが選ばれた決め手として、立地とインフラ整備を挙げた。(c)AFP