【3月1日 AFP】サッカーイタリア・セリエA、ACミラン(AC Milan)のオーナーを務めるジェリー・カルディナーレ(Gerry Cardinale)氏は29日、新たに7万人収容の多目的スタジアムを建設する意向を明らかにした。

 現在は伊ミラノ(Milan)市が所有するサン・シーロ・スタジアム(San Siro stadium)をライバルのインテル(Inter Milan)と共有しているが、郊外にそれぞれ別のスタジアムを建設する選択肢を模索している。

 そうした中でミラノ市は前週、サン・シーロ改修の可能性に関して両クラブと協議したい意向を示していた。

 米投資会社レッドバード・キャピタル(RedBird Capital)の創設者で、2022年にミランの経営権を取得したカルディナーレ氏は、ミラノがワールドクラスのスタジアムだけでなく、音楽やエンターテインメントの会場としても最適な場所だとの見解を示した。

 同氏は英ロンドンで行われた英紙フィナンシャル・タイムズのイベントで、「米国のスタジアムやライブイベントの会場をミラノに持ち込むつもりだ」「それはミラノだけでなく、イタリアとセリエAにとっても良いことだ」と発言。イタリアのサッカークラブのために、さらに多くの新スタジアムを建設できる会社を設立したいとも語った。

 セリエAは近年、米投資家の間で人気が高く、多くの投資家がクラブの収入源を増やすために公営スタジアムからの脱却を望んでいる。

 ミランの元ストライカーで、現在はレッドバード・キャピタルの運営パートナーを務めているズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)氏は、新スタジアム建設はミランにとって「新たな始まり」だと述べた。

「ミランはサン・シーロのオーナーではない。独自のスタジアムを所有して、自分のやり方で物事を進めたい」

「(サン・シーロには)素晴らしい思い出があるが、新たな始まりは常につきもので、新しいスタジアムが完成すれば、それはファンや選手たちにとって、とてつもなく特別なものになるだろう」 (c)AFP