【3月1日 東方新報】中国ハイテク大手の百度(Baidu)は2月28日、2023年第4四半期決算を発表した。百度の総売上高は1346億元(約28兆円)で前年比9パーセント増、非GAAPベースの純利益は287億元(約5970億円)で前年比39パーセント増だった。

 証券時報(Securities Times)によると、売上高と非GAAP純利益はいずれも市場予想を上回った。

 2023年最終四半期の百度の売上高は、前年同期比6パーセント増の約350億元(約7281億円)だった。非GAAPベースの純利益は約77億6000万元(約1614億円)で、前年同期比44パーセント増となった。

 百度によると、百度の大規模言語モデル(LLM)「文心(ERNIE)」 は、すでに売り上げに貢献し始めているという。2024年には、主にAIアプリケーションと成長中の広告ビジネスからの増分収益が数十億元(10億元が約208億円)に増加する。

 百度の李彦宏(Robin Li)最高経営責任者(CEO)によると、百度AIクラウド(Baidu AI Cloud)の第4四半期の総売上高は84億元(約1747億円)で、AIの大規模言語モデルがクラウド事業に約6億6000万元(約137億円)の増収をもたらしたという。

 李CEOによると、同社は文心と生成AIサービスの「文心一言(ERNIE Bot)」を進化させ、製品とサービスを再発明し、収益化でブレークスルーを達成した。「一方、中核事業は堅調に推移し、順調な成長を実現している」と同氏は述べた。

 検索やAIサービスなどを提供する百度核心(Baidu Core)はまた、AIクラウド事業が好調で、売上高は前年同期比7パーセント増の275億元(約5721億円)だった。オンラインマーケティングの売上高は前年同期比6パーセント増の192億元(約3994億円)だった。

 中国招商銀行(China Merchants Bank)は、クラウド事業の営業利益率が2024年も拡大し続けると予想した。(c)東方新報/AFPBB News