【2月29日 Xinhua News】中国自然資源部の中国大洋事務管理局は27日、潜水艇支援母船「深海1号」による第83次大洋調査航海で、有人潜水艇「蛟竜(こうりゅう)号」が23日までに南大西洋で23回潜航し、9日間で9回潜航するという新記録を打ち立てたと明らかにした。

 中国の有人潜水艇が大西洋で潜航作業を行うのは初めて。蛟竜号と深海1号が大西洋で深海調査と研究を行うのも初めてとなる。

 同局によると、調査は第1段階として南大西洋中央海嶺の熱水噴出域に焦点を当てた。蛟竜号は技術的に良好な状態で、地形が複雑な複数の熱水噴出域で精密な調査と効率的な作業を実施。地質や生物などのサンプル約300点、環境や映像などのデータ約4テラバイト(TB)分を得た。

 今回の調査航海では南大西洋の海山生態系調査も実施。サンゴ礁やカイメン群集など生物多様性の高い複数の海域が見つかり、南大西洋の生物多様性ホットスポットの特定に科学的な裏付けを提供した。得られた成果は南大西洋の生物多様性調査の空白を埋めた。(c)Xinhua News/AFPBB News