【2月27日 CGTN Japanese】中国古代文明の発祥地の一つである河南省安陽市の殷墟博物館新館が、26日に正式に一般公開されました。新館の敷地面積は17万5000平方メートル、建筑面積は5万1000平方メートル、展示室の面積は約2万2000平方メートルです。青銅器、陶器、玉器、甲骨など4000点近い文化財が展示され、展示物の数と種類はいずれも商の時代の文化財展示の中では最多となります。そのうち4分の3以上の貴重な文化財は初公開で、考古学上の一連の新たな成果も初めて展示されています。

 文献や古代の書籍に記録が残る3000年余りの中国の歴史の中で、殷墟は初めて文献でたどることができ、考古学的発掘によって実証された商代末期の都の遺跡であり、中国古代史の空白を埋め、中華文明ひいては人類の文明発展史上において画期的な意義を持っています。

 新館では「商文明の探求」「偉大な商文明」「世界の商文明」の三つの基本展示と四つのテーマ別展示、一つの没入型デジタル展示が行われています。100年近く続く殷墟の考古学が、3000年以上前の東アジア地域の高度に発達した青銅文明を再現しています。

 基本的な展示物は長期にわたって一般公開され、初公開となる多くの貴重な文化財が商王朝の盛んな都市文明、整った礼楽文明、発達した青銅文明、輝かしい文字文明、高度な科学技術文明を再現しています。極めて特徴的な四つのテーマ展は見る者の心をいっそう揺さぶり、深く考えさせます。殷墟から出土した甲骨文字は漢字の源流、中華の優れた伝統文化の根源であり、中華民族の歴史的遺産と文化的な遺伝子を伝える中華文明の重要な象徴です。甲骨文字の発見は、それまで知られていたより約1000年も早い時期に中国に文字が存在していたことを明らかにしました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News