【2月21日 AFP】シンガポールは20日、米人気歌手テイラー・スウィフト(Taylor Swift)さんの「ジ・エラズ・ツアー(The Eras Tour)」公演の自国開催を実現するため、補助金を出していたことを明らかにした。金額は公表していない。

 文化省とシンガポール政府観光局は共同声明で、コンサートの主催者に直接働き掛けたとしている。

 タイのセーター・タウィーシン(Srettha Thavisin)首相は先週、シンガポールは東南アジアでの単独公演開催を実現するため、スウィフトさん側と独占契約を結んだのではないかと発言したと報じられていた。

 シンガポール政府は事業に関する守秘義務を理由に、東南アジアでの独占契約を結んだのかどうかは明らかにせず、セーター氏の主張についても言及していない。しかし、スウィフトさんのショーは「シンガポール経済に大きな恩恵をもたらす可能性が高い」としている。

 匿名でAFPの取材に応じたエンタメ業界関係者は、独占契約のオファーは「それほど珍しくない」ものの、「アーティスト側が応じることは少ない」と指摘した。

 今月初めに日本で4公演を終えたスウィフトさんは、3月上旬にシンガポール・ナショナルスタジアム(Singapore National Stadium)で6公演を予定している。チケットはソールドアウトで、30万人以上の動員が見込まれており、その後は欧州ツアーを控えている。ツアー収益は推定20億ドル(約3000億円)とされている。(c)AFP