【2月20日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は19日、北東部ハルキウ(Kharkiv)州の前線を視察し、外国からの追加支援が遅延しているため前線は「極めて困難」な状況にさらされているとの認識を示した。

 ロシア軍は侵攻開始から2年となるのを目前にウクライナ東・南部で攻勢を強めており、先週には東部の激戦地アウディーイウカ(Avdiivka)を制圧した。

 一方でウクライナ軍は、米国からの追加支援600億ドル(約9兆円)に遅れが出ている影響もあり、深刻な弾薬不足に直面している。

 ゼレンスキー氏は、「ロシア軍が予備軍を集中させている前線の複数箇所が極めて困難な状況にある」と語った。また、ロシア軍は「ウクライナへの支援遅れに乗じている」と指摘。特に火砲や前線防空システム、長距離兵器の不足を強調した。

 複数のウクライナ軍司令官は、ロシア軍は今後、アウディーイウカから他の前線に転戦すると予想している。南部ザポリージャ(Zaporizhzhia)州では、前進するロシア軍から「激しい攻撃」を受けているとの報告が上がっている。

 オレクサンドル・タルナフスキー(Oleksandr Tarnavsky)将軍によると、ロシア軍は同州ロボティネ(Robotyne)村付近で攻撃を仕掛けてきている。同地は、ウクライナ軍が昨年、支配権を奪還した場所だ。(c)AFP