【2月18日 AFP】第21回世界水泳選手権(21st World Aquatics Championships)は17日、カタール・ドーハで競泳が行われ、ウクライナのウラジスラフ・ブホフ(Vladyslav Bukhov)が男子50メートル自由形で金メダルを獲得した。レース後には、ロシアのパリ五輪出場は「絶対に認めるべきではない」と話した。

 21歳のブホフは、過去2大会の金メダリストに競り勝って優勝。大会へ向けた準備が難しかったことを明かし、「本当につらかった」と話すと、「練習中にロシアのロケット砲がプールのそばを飛ぶこともある。生きていられるかも分からない状況で、すべてのウクライナ国民にとって難しい」と語った。

 そして、5か月後に行われるパリ五輪のロシア勢出場については、「絶対に認めるべきではない」とコメントし、「ロシアは危険で、大会でサポートされるべきではないと言いたい」と訴えた。

 ブホフはスタートの反応では一番遅れたが、前回王者のキャメロン・マケボイ(Cameron McEvoy、オーストラリア)を0秒01差、2年前のブダペスト大会で優勝したベンジャミン・プラウド(Benjamin Proud、英国)を0秒09差に抑え、自身初となる世界水泳のメダルを手にした。

 混合4×100メートル自由形リレーでは、潘展楽(Pan Zhanle)が1番手でまたしても素晴らしい泳ぎを見せ、中国にさらなる金メダルをもたらした。一度も先頭を譲らずに泳ぎ切った中国は、アジア記録となる3分21秒18で優勝し、オーストラリアが0秒60差で2位、米国がそこから0秒50差で3位に入った。

 女子50メートルバタフライでは、短距離の女王サラ・ショーストレム(Sarah Sjostrom、スウェーデン)が世界水泳通算13個目のタイトルを獲得した。

 女子200メートル背泳ぎは、19歳のクレア・カーザン(Claire Curzan、米国)が50メートル、100メートルとの3冠を達成。男子100メートルバタフライでは、こちらも19歳のディオゴ・マトス・リベイロ(Diogo Matos Ribeiro、ポルトガル)が50メートルに続く優勝を飾った。

 女子800メートル自由形でも、シモナ・クアダレッラ(Simona Quadarella、イタリア)がラスト50メートルでイザベラ・ゴゼ(Isabel Gose、ドイツ)を抜き、8分17秒44で1500メートルとの2冠を実現した。クアダレッラは、10年にわたって女子1500メートルを席巻してきたケイティ・レデッキー(Katie Ledecky、米国)が、国内の五輪予選に集中するため欠場した中、13日に同種目を制していた。(c)AFP