【2月17日 AFP】イスラム組織ハマス(Hamas)が実効支配するパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の保健当局は16日、イスラエル軍の攻撃を受けた南部ハンユニス(Khan Yunis)のナセル病院(Nasser Hospital)で酸素の供給が止まり、集中治療室(ICU)の患者5人が死亡したと発表した。

 保健当局は「同病院は現在、イスラエルの完全な支配下にあるため、患者および職員の命について責任を負うべきはイスラエルの占領軍だ」と述べた。集中治療室には他に患者4人が、新生児室にも3人が入院しており、安否が危ぶまれている。

 匿名で取材に応じた目撃者によれば、狙撃兵が「院内で動いた人を誰彼構わず」撃ち、「病院を取り囲む軍用車両」からも発砲があったという。

 ガザ保健当局は15日、院内には患者や医療従事者ら数百人がまだ残っていると述べた。16日夜には、「イスラエル占領軍は今も多数の医療従事者、患者、避難民を産科病棟内で拘束し、尋問を行っている」としていた。

 一方、イスラエル軍は、発電機は故障しているが、院内の重要なシステムはすべて作動中だとし、発電機を標的にしたとの疑惑を否定。発電機の修理を行うとともに、特殊部隊が代替機を病院に運び込んだと主張した。(c)AFP