【2月13日 AFP】ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で開催中のサンバカーニバルでは11日と12日の2日間にわたり、トップチームによるパレードが行われた。12のトップチーム計数千人がリオデジャネイロの大通りに繰り出し、音と色彩のパレードが一晩中続いた。

 主会場のスタジアム「サンボドロモ(Sambadrome)」のスタンドからは7万人の観客が声援を送った。

 奴隷としてアメリカ大陸へ連れてこられたアフリカ人の子孫によって約100年前に生み出されたサンバは、ブラジル大衆文化、そしてリオの偉大なシンボルの一つだ。

 それぞれのパレードにはストーリーがあり、政治や社会問題、歴史をテーマに扱っていることが多い。今年のパレードでは、あまり知られていないアフリカ系ブラジル人の歴史的英雄へのオマージュや、アマゾンの違法金採掘で危機にある先住民ヤノマミ(Yanomami)を祝福するものも登場した。

 それでも、ジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領の極右政権下にあった2019~22年と比べ、左派のルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)氏が大統領に返り咲いてからは、全体的に政治的なトーンは薄まっている。

 今日、カーニバルはリオにとってビッグビジネスでもある。今年は53億レアル(約1600億円)の収益を上げると予想されている。(c)AFP