【2月6日 東方新報】世界の主要な金鉱山会社40社が設立した非営利組織「ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)」が1月31日の報告書で、2023年の中国のゴールドジュエリー消費量がインドを抜いて世界一となり、パンデミック後の需要回復に伴い、世界的な金消費の成長の主要なエンジンとなったと明かした。

 WGCのデータによると、昨年の世界のゴールドジュエリー消費量は2092トン600キログラムだった。そのうち中国の消費量は前年比10パーセント増加して630トンに達したが、一方インドの消費量は前年比6パーセント減少し、562トン300キロだった。

 ウルムチ銀行(Bank of Urumqi)のシニアゴールドアナリストは2月1日、環球時報(Global Times)の取材に応じ、「中国とインドはゴールドジュエリーの主要な消費国だが、中国がこの分野でインドを抜いたことは、ゴールドジュエリーに対する中国の消費者の強い需要と消費能力が上昇し続けていることを裏付けている。中国の昨年のGDPは前年比5.2パーセント成長し、126兆600億元(約2600兆6178億円)に達したが、この安定した経済回復がゴールドジュエリー消費の成長の強力な基盤となった」と述べた。

 同アナリストは「継続的な金価格の上昇が、消費者の金地金やゴールドジュエリーの購入意欲を刺激し、またジュエリー職人の技巧の向上と精巧なデザインが消費者の審美眼に応え、市場の発展をさらに後押ししている」と分析している。

 また、今年の相場について「ますます複雑化する地政学的状況、世界経済の低迷、主要国の中央銀行の金準備増加の動きなどを背景に、さらに多くの投資家が金を含む安全資産に軸足を移す可能性が高い。その結果、金価格は今年も上昇を続けるだろう」と予測している。

 中国の中央銀行は14か月連続で金準備を増加させており、金保有量は昨年11月末の7158万オンス(2029トン)から12月末には7187万オンス(2037トン)に増加している。(c)東方新報/AFPBB News