【2月5日 AFP】サッカー親善試合は4日、香港で行われ、米メジャーリーグサッカー(MLS)のインテル・マイアミ(Inter Miami)は4-1で香港選抜に勝利したが、リオネル・メッシ(Lionel Messi)は出場せず、怒って返金を求める観客からはメッシと共同オーナーのデビッド・ベッカム(David Beckham)氏にブーイングが浴びせられた。

 試合に向けては派手な宣伝が行われていたが、太ももに張りがあるメッシは最後までベンチを温め続け、ルイス・スアレス(Luis Suarez)も出場せず。さらに元FCバルセロナ(FC Barcelona)勢のセルヒオ・ブスケッツ(Sergio Busquets)とジョルディ・アルバ(Jordi Alba)も先発から外れた。

 満員に近い3万8323人のファンは、W杯カタール大会(2022 World Cup)を制したアルゼンチン代表の英雄メッシを見ようと1000香港ドル(約1万9000円)以上を払い、その5倍の金額を出した人も多かったため、これに怒りを示した。

 後半の半ばには、現代最高のスーパースターの出場を熱望する観客から「メッシが見たい」のチャントが起こり、短時間の出場すらないことが分かってきた残り10分にはブーイングが広がった。その後、やじが大きくなる中で試合は終了。観客の「素晴らしいサポート」に感謝するベッカム氏のあいさつはブーイングにかき消され、親指を下に向けるファンもいた。試合後には香港政府から、主催者はファンに説明する義務があるというコメントも出た。

 観客の1人はAFPの取材に対して、「すごくがっかりだ。みんなメッシを見に来ていたのに、何だかだまされた気分だ」とコメント。「メッシが出なかったらいつもの香港プレミアリーグの試合と変わらない。そっちはたった80香港ドル(約1500円)。だけど今回は5000香港ドル(約9万5000円)を払ったんだ」と不満を口にした。

 メッシは1日にサウジアラビアで行われたアル・ナスル(Al Nassr)との親善試合でも数分しか出場せず、2月21日のリーグ開幕に間に合うかは時間との闘いになっている。チームはこの後7日に、東京・国立競技場(Japan National Stadium)でJリーグ1部(J1)の王者ヴィッセル神戸(Vissel Kobe)との親善試合を控えている。(c)AFP