【2月1日 AFP】イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は1月31日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)はパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)に「完全に浸透されている」と主張した。

 ネタニヤフ氏は政府広報室が動画を公開したエルサレム(Jerusalem)で開かれた各国の国連(UN)大使との会合で、「UNRWAはハマスに完全に浸透されている」「UNRWAに代わる国連機関や援助機関を設立する必要がある」と述べた。

 ネタニヤフ氏はUNRWAについて、「ハマスの学校やその他多くのことで(ハマスに)貢献してきた」と発言。「われわれは客観的で建設的な援助機関の存在を期待していただけに、非常に残念だ。今、ガザにはそうした機関が必要だが、UNRWAはそれに値しない」と述べた。

 UNRWAをめぐっては、職員12人が昨年10月7日のハマスによる越境攻撃に関与したとイスラエルが主張。UNRWA側は独立調査の実施が「極めて重要だ」と述べた。

 この疑惑を受け、米、英、ドイツ、日本などの主要な資金拠出国がUNRWAへの拠出停止を発表した。(c)AFP