【1月30日 AFP】フランスで、労働条件をめぐり怒りを募らせる農家による抗議デモが拡大している。30日には首都パリに向かう高速道路の封鎖が2日目に入り、農家は政府から譲歩を引き出そうと圧力をさらに強めた。

 農家は収入が不十分であることに加え、行政手続きの煩雑さや環境政策に不満を示し、他国との競争力が損なわれ、輸入依存度が高まっていると反発している。

 エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領から今月首相に任命されて以来、最大の危機に直面しているガブリエル・アタル(Gabriel Attal)氏は近く議会で演説を行い、新たな措置を発表するとみられている。

 農家はこれまで1週間以上にわたり抗議を続けている。デモは首都にも広がり、29日からは、パリにつながる複数の高速道路がトラクターや圧縮した牧草などで封鎖されている。

 政府はこれまでのところ、デモに対する強硬措置は講じていないものの、パリの主要空港や大規模な食品卸市場を封鎖する動きがあれば容認しないと明言している。

 警察筋によると、29日にパリ周辺の道路封鎖に加わった農家は約1000人、車両は約500台で、2月2日まで継続される可能性があるという。(c)AFP