【1月24日 AFP】 ロイド・オースティン(Lloyd Austin)米国防長官は、米軍が24日朝、イラク国内の親イラン武装勢力に対し空爆を行ったと明らかにした。イラク当局によると、この攻撃により2人が死亡したという。

 数日前には、イラク西部に駐屯している米軍部隊が、弾道ミサイルやロケット弾を用いた攻撃を受けていた。これについて米国防総省は、イランが支援する武装勢力の犯行だと非難した。

 イラク側の情報筋によると、米軍が攻撃したのは、首都バグダッド南方のジュルフアルサクル(Jurf al-Sakhr)とシリア国境に面したアルカイム(Al-Qaim)にある、親イラン民兵組織「神の党旅団(カタイブ・ヒズボラ、Hezbollah Brigades)」の施設。

 イラク内務省関係者は、アルカイムへの空爆で2人が死亡し、もう2人が負傷したと述べた。

 オースティン氏は、空爆したのは「イラク国内の神の党旅団や他の親イラン組織が使っていた施設3か所」だったと明かした。

 その上で、「これらの精密爆撃は、イランが支援する武装組織による、イラク・シリアに駐屯する米軍および連合軍関係者らを狙って激化する一連の攻撃への直接的な対応だ」と説明した。

 イラクとシリアに駐屯する米軍主導の連合軍は昨年10月中旬以降、150回以上攻撃を受けている。その多くについて、親イランの民兵諸派連合「イラクのイスラム抵抗運動(Islamic Resistance in Iraq)」が犯行声明を出している。(c)AFP/Tony Gamal-Gabriel with W.G. Dunlop in Washington