【1月24日 AFP】トルコ議会は23日、スウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟を承認する法案の採決を行い、賛成多数で可決した。未批准はハンガリーのみとなる。

 採決では賛成が287票に上り、反対は55票にとどまった。今後、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領が署名すれば、手続きは完了する。署名は数日中の見込み。

 スウェーデンのウルフ・クリステション(Ulf Kristersson)首相は「きょう、わが国はNATOの正式加盟国に一歩近づいた」と歓迎した。同国の加盟が実現すれば、NATOは32か国体制となる。

 スウェーデンとフィンランドはロシアによるウクライナ侵攻開始を受け、2022年にNATO加盟を同時申請。フィンランドは23年4月に加盟が実現したが、スウェーデンをめぐっては、トルコが「テロ組織」に指定しているクルド人団体を受け入れているなどとエルドアン氏が主張し、批准手続きは難航していた。

 ハンガリーも批准を遅らせているが、フィンランドの加盟承認に際してトルコに追随したことから、大幅に先延ばしすることなく手続きを進めると予想されている。ただ、オルバン・ビクトル(Viktor Orban)首相がこの日、加盟問題を話し合うため首都ブダペストを訪問するようクリステション氏に呼び掛けるなど、ぎりぎりまで抵抗するそぶりも見せている。(c)AFP/Burcin GERCEK with Fulya OZERKAN in Istanbul