【1月24日 Xinhua News】中国地質調査局天津地質調査センターは20日、同センターの曲凱(きょく・がい)氏率いるプロジェクトチームが国際研究グループと共同で申請した新鉱物「倪培石」(Nipeiite−(Ce))が、国際鉱物学連合新鉱物・鉱物名委員会(IMA−CNMNC)の審査で承認されたと発表した。

 倪培石の発見は大きな意味を持つ。研究チームによると、倪培石は自然界で知られるケイ酸塩鉱物の中でセリウムの含有量が最も多いレアアース(希土類)で、宇宙や新エネルギー、先進製造などのハイテク産業に広く応用できる。レアアース鉱床の初期形成作用を探る上でも高い研究価値を持つ。

 倪培石が見つかったのは河南省西峡県太平鎮のレアアース鉱。2021年にプロジェクトチームが鉱石標本を採集し、22年初めの研究でセライト超族の新鉱物を発見した。

 倪培石は独特の化学成分と結晶構造を持つことから、これまでのセライト族の分類命名体系を覆した。名称は、タングステンやスズ多金属、レアメタル、レアアース鉱床の研究で長年にわたり優れた功績を上げた南京大学地球科学・工程学院の倪培(げい・ばい)教授にちなむ。

 今回の発見は、同センターが中心となり、江蘇省の南京大とイタリアのパドバ大、ピサ大、チェコのマサリク大、ロシア科学アカデミーフェルスマン鉱物博物館、中国地質大(北京)、核工業北京地質研究院、河南省核技術応用センターの研究チームが参加した。(c)Xinhua News/AFPBB News