【1月21日 AFP】オランダ美術の巨匠レンブラント(Rembrandt)が18歳のときに描いた初期の作品が、生まれ故郷のライデン(Leiden)にあるラーケンハル市立博物館(De Lakenhal Museum)で初めて展示されている。

 レンブラントのアトリエがあったと思われる場所の間近にある同博物館は18日、「五感」と呼ばれる連作のうちの4点、「眼鏡売り(視覚の寓意)」「3人の歌い手(聴覚の寓意)」「失神した人(嗅覚の寓意)」「手術(触覚の寓意)」を披露した。

 ただし連作の5枚目「味覚の寓意」はこれまで見つかっていない。学芸員のヤンネケ・ファン・アスペレン氏はAFPに「所在の手掛かりはない。もしかしたら、誰かの屋根裏に置いてあるのかもしれないし、もうないかもしれない。もちろん、見つかることを願っている」と述べた。

 美術館によると初期の作品には、太い筆づかいやキアロスクーロ(明暗のコントラストを強くして人物を立体的にドラマチックに表現する油彩技法)など、後のレンブラントらしい特徴がすでに見られる。

「レンブラントはもちろん、この技法の巨匠となった。その黎明期をここで見ることができる」とアスペレン氏は語った。一般公開は1月20日から6月16日まで。

 映像は18日撮影。(c)AFP