【1月19日 CNS】中国のインスタントラーメンに高級化の波が押し寄せている。中国4大インスタント麺メーカーの康師傅(Tingyi)、白象食品(Baixiang Food)、今麦郎面品(Jinmailang Mianpin)、統一企業(Uni-President Enterprises)が、次々に高級インスタント麺市場に参入しているのだ。

 インスタント麺を開発する難しさとは、レストランから持ち帰る麺にも、あらかじめ作られた状態で売られるお総菜にも味で勝てないことだ。長い間、インスタント麺は安くて不健康な食品だと思われてきたため、インスタント麺メーカーは薄利多売のビジネスモデルを続けざるを得なかった。

 しかし、最近のオンライン販売データを見ると、従来の低価格インスタント麺に比べて、高級スープなどを売り物にした高価格帯のインスタント麺の売上げが伸びている。こうしたトレンドに対応して、多くのメーカーが商品のアップグレード競争を始めている。

 高価格帯の商品には、本物の素材が必要だ。スパイシーラーメンなど独特の「こってり味」を打ち出した海外ブランドは一時的に売れるかもしれないが、消費者が高級インスタント麺にお金を払うかどうかの鍵は、依然として品質にあるようだ。

 あるブランドが発売した新商品は、広告イメージを再現するために大きな牛肉を使用し、商品の味を向上させるだけでなく、消費者に「お値打ち感」を感じさせるようにしている。

 もっともインスタント麺が日常的な食事になることは現状では考えにくく、より多様化する消費者のニーズに則した商品開発が求められているのは間違いない。(c)CNS/JCM/AFPBB News