【1月12日 AFP】パプアニューギニアのジェームズ・マラぺ(James Marape)首相は11日、首都ポートモレスビーで発生した暴動を受け、14日間の非常事態宣言を発令した。

 ポートモレスビーでは10日夕方、兵士、警官、刑務官の一団が減給に対する抗議行動を開始したが、その後、群衆による暴動に発展した。

 暴動は数時間のうちに北へ約300キロ離れたラエ(Lae)市にも飛び火。市民による略奪や焼き打ちが相次ぎ、警察によると、ポートモレスビーとラエで少なくとも合わせて15人が死亡した。

 マラペ首相は「今後起こりうる事態を食い止めるため」1000人以上の部隊が待機していると述べた。

 AFPTVの映像は、ポートモレスビーで店舗から品物を略奪する人々の姿を捉えていた。中には大型冷凍庫を担いで持ち去る男もいた。

 首相官邸の外にも群衆が集まり、警備ゲートを破壊し、駐車していたパトカーに放火した。

 在パプア米国大使館は、付近で「略奪者の一団を解散させようとした」警察が発砲する事態が起きたと発表した。

 また中国政府は、暴徒が中国系企業を標的にしたとの報告を受け、パプアニューギニア政府に抗議した。中国外務省は、この暴動で中国人2人が「軽傷」を負ったとしている。(c)AFP